元Jリーガーに聞く、子どもを前向きな気持ちにさせる3つの見守り方<後編>
元Jリーガー長谷川太郎さんに、子どもが前向きにスポーツを取り組めるようなサポートの仕方についてアドバイスを伺ってきました。そこで出てきたキーワードは3つの見守り方。1つ目は自信をつける見守り方、2つ目は遊び心を持たせる見守り方でした。後編は3つ目から伺っていきます。
前編はこちら↓
見守り方3 親子でストレッチ
大塚 それでは、3つ目の見守り方を教えてください。
長谷川 はい。是非親子でストレッチをしてもらいたいと思っています。
大塚 ストレッチですか?
長谷川 はい。まず、前向きにスポーツを取り組むにはケガをしないことが重要ですよね。ストレッチで体が柔らかくなると、可動域が増えてケガがをしにくくなります。そしてその他にもいい効果があって、ストレッチは親子の絆を深めると思っているんですよ。
大塚 というと?
長谷川 ストレッチを日課にしておけばコミュニケーションが取りにくくなる高学年になっても自然と会話が生まれます。話を聞いて寄り添ってあげることは子どもにとってとても重要なことですからね。
大塚 なるほど。心を開いてくれるんですね。
長谷川 また、今の子どもは姿勢の悪い子が多いんです……。姿勢が悪いと、かかと体重になって、親指がういてします。逆に、胸をはって姿勢を良くすると、親指に重心がのり、かかとや膝に負担がかかりにくいです。成長期は骨の付け根の筋肉に負担がかかるので、姿勢をよくすることは特に大事です。姿勢を正しながらストレッチをすることを心掛けてください。
今回は特別にいつも長谷川さんが実践しているケガ予防になるストレッチの一部を教えてもらいました。みなさんもお子さんと実践してみてください。
コツとしては呼吸を止めないことと、お風呂上がりに行うことがおすすめです。
各ストレッチを、約6秒数えながら行ってください。
・脚の力をぬくストレッチ
1.仰向けの状態に寝転び、脚を持ち上げる
2.かかとを手で持ち、上下に小刻みにゆらす
1.うつ伏せの状態に寝転び、膝を立てる
2.足の裏を掴み左右に小刻みにゆらす
・基本のストレッチ
1.両足を前に出す
2.胸を張り、体を前に倒す
1.左右に脚を開く
2.胸を張り体を前に倒す
1.左右に脚を開く
2.胸を張り体を左右に倒す
・応用編
1.互いに左右に脚を広げ向き合う
2.手を繋いで引っ張る
1.向き合って手をつなぎしゃがむ
2.お互い自分の方に引き寄せ合う
1.相手の背後にまわり、手首を持つ
2.水平より少し下の位置になるまで持ち上げる
長谷川さんがアンバサダーを務めている一般社団法人キッズ&ジュニアスポーツコンディショニング協会のパパママトレーニング講座という講習会もありますので、気になる方はチェックしてみてください。
最後に
大塚 長谷川さんから、親御さんへメッセージをお願いします。
長谷川 子どものために先回りをして、なんでもやってしまうのではなく、失敗させる場を与えてあげてください。失敗から学ぶことは沢山あります。そういった中で、今のどうっだった? と声を駆けて寄り添うことが大切です。そばで寄り添い、マッサージやストレッチといったケアの形で応援を続けていきましょう!
大塚 今後の目標はありますか?
長谷川 「2030年 みんなで育てよう! W杯得点王」というスローガンのもと、日本人のW杯得点王に向けて「失敗を恐れずに、強い気持ちでゴールを狙おう」という雰囲気を作り出していきたいです。TRE2030の活動を全国で行うことで、ゴールへの強い意識が日本中に広がることを目標としています。
大塚 今の子どもたちが大きくなってW杯で活躍する……楽しみですね!
子どもを前向きな気持ちにさせる3つの見守り方、いかがでしたでしょうか。
最初は見守るなんてそんな簡単な方法でいいの? と思ってしまいましたが、子どもと同じ気持ちになって寄り添う事は、とても重要なことだとわかりました。ストレッチも含め、気になったものがあれば是非実践していただければと思います。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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(追記:2017年10月31日)
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投稿者名:大塚芙美恵